TRIVIA

「弑」-身分の下のものが上のものを殺傷する行為。

ホー・ウィディン監督曰く、台湾の人は言葉遊びが好きなので、「弑恋si-lian」という造語と、中国語で似たような発音を持つ「試練」と「失恋」にもかけている。

楊徳昌(エドワード・ヤン)、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)らの若手監督を中心に1980年~90年代にかけて台湾社会をより深く掘り下げたテーマの映画作品を生み出そうとした一連の運動。

テロライズ(恐怖に陥れる)人の意。台湾ニューシネマを代表する作品のひとつであるエドワード・ヤン監督の『恐怖分子』(86)のインターナショナルタイトル。同様に本作『青春弑恋』のインターナショナルタイトルでもある。台北を舞台にした群像劇という設定が似ているため、オマージュとしてタイトルを借用しているが、実際のところ、二つは全く別の映画である。

哈日族 (ハーリージュー)は、 日本 の 現代 大衆文化 を好む 台湾人 の若年層の総称。日本で流行しているアニメ、漫画、ゲーム、J-POP、ファッションなどのサブカルを愛でる人たちで、本作のキキに象徴されるような少女。哈日族ではないが、ミンリャンのバックパックは日本製。

 

ユーファンの得意料理。日本と違い、ゆで卵ではなく薄焼き卵をいれるのが台湾風。

ホー・ウィディン監督の長編デビュー作『PINOY SUNDAY(原題)』で主人公が勤務している工場は、台湾の世界的な自転車メーカーGIANT。本作でミンリャンが乗っているロードバイクは同じMade in TaiwanでもENERMAX(エナーマックス)社製。台湾の上場PC関連企業であるが、日本で同社の自転車はまだ流通していない。

 

1810年3月1日(異説あり)、ポーランド生まれで前期ロマン派音楽を代表する作曲家。ピアニストとして、また作曲家としても有名で、その作曲のほとんどをピアノ独奏曲が占めるため、ピアノの詩人とも呼ばれるようになった。本作ではショパンの夜想曲の中でも最も有名な夜想曲第2番 変ホ長調 op.9-2が全編を通して使用されている。