review

劇中に何度も映し出されるがらんどうの部屋のような空虚さが支配するこの四角い空の下で、

わたしたちは誰もが繋がっているようでいてその実、繋がってなどいない。

『青春弑恋』は複雑な内情などには関心を持たず、扇動的に単純化された

「ストーリー」ばかりに飛びつく現代社会の宿痾への、孤高のアンチテーゼだ。

—児玉美月(映画批評家)


この映画で、登場人物の背景にある社会問題が日本だけでなく、

世界共通であることを気づかせてくれました。

また、劇映画であってもある意味、リアルであることも。

—中根春樹(シネマート新宿支配人)


ある1人の男によって全てが狂うお話。

偶然が必然を招いてしまった男女の物語でした。

登場人物の短編集のように見えて全てが繋がっていて、

約1週間以内の出来事を切り取っていますが、

とてつもなく長く、そして悲しいけど運命を感じるものでした。

長回しで引きのカットが多い作品で、台湾の哀愁漂う街並みや

登場人物たちの自然な動きや台湾人の優しさ、人間模様がよくみえる作品でした。

—めがね(YouTuber・女優・タレント)


恋をして、大切な誰かを失って、心に空いた穴を埋めるものなど他にはないのだということを、

もがいている彼らの姿を見て思い出しました。胸の古傷がチクっとした。

—横田陽子(シネマート心斎橋支配人)


青春恋愛映画の王道シチュ的な始まりで観客を油断させ、一気に突き落とす。

とかく冷徹な映画だ。誰にも肩入れせず、各々の人生の崩壊をただ観察する。

それでいてどの瞬間にも抜きがなく、魅せきる。いち作り手として嫉妬した。

SYO(物書き)

衝撃的そしてスタイリッシュ── Variety


盲目的で真実な愛の描写── The Film Stage


孤立した魂の人間交差点から見える、不都合な真実── Sceen Daily


もしタランティーノの『パルプフィクション』を若手俳優陣と台北で撮影したのなら、

それは『青春弑恋』になったであろう── Busan Program Notes


2021年に観るべきアジア映画のトップ3──New Musical Express (NME)


象徴的な色彩表現と効果的な音楽によって構成された甘美なポエム──Movie Trainer (Italia)